アクアリウムをやっていると床に水をこぼしてしまうことありますよね。少量であればすぐに拭くだけですが、量が多い場合は問題が大きくなりやすく、迅速かつ適切な対処が必要です。決して自慢できることではありませんが、筆者は何度も床を水浸しにしてしまっています。私の失敗から得た教訓が少しでも皆様のお役に立てばと思います。これから水槽を始めようと考えている方も、よく水浸しにしてしまうアクアリストの方も、心構えと対策のご提案をさせていただくので、ぜひご覧ください。
水浸しが発生するケース(筆者の実体験)
注水中なことを忘れて放置
水替えの際、浄水器を通して水道から直接注水をする方法は非常に便利で、オススメなのですが、筆者はこの方法を初めて以来、年に数回ペースでやらかしてしまっています。注水中だということを忘れ、別のことに集中してしまっていて、大惨事に。。未然に防ぐためにはタイマーのセットが有効です。筆者がやらかすときはいつもタイマーをセットし忘れた時です。
水槽が割れる
水槽は正しい使い方をしていれば、基本的に割れるものではありませんが、筆者は今まで数回経験しています。何の前触れもなく急に割れることや、物をぶつけて割ってしまうことなどがあります。未然に防ぐためにはやはり水槽の取り扱い説明書にあることを守ることに尽きますが、特に注意したいのは水槽の設置場所。基本的には水槽台がベストです。小型水槽であれば、しっかりした家具等に置くこともありますが、圧が均等にかかるよう気を付けましょう。また、水槽を長く使っているとシリコンが劣化してきます。特に一度使っていた水槽を一定期間水を張らずに保管していた場合、劣化が進みます。もったいない気もしますが、水槽は定期的に買い替えることがおすすめです。
地震
筆者も水槽を初めて以来、大きい地震に何度も遭遇していて、水が大量にこぼれたことも複数回あります。地震で揺れている間は水槽を支えたり、こぼれた水の対処をしたくなってしまいますが、大変危険ですので、揺れが収まるまでの間は必ず水槽から離れるようにしましょう。地震を未然に防ぐことはできませんが、水がこぼれても最悪の事態とならないよう事前に対策を打っておきましょう。
水がこぼれた場合に備える対策
どれだけ気を付けていても100%防ぐということも難しいので、発生してしまった場合も被害を最小限に抑える対策を事前に行いましょう。
電源を床置きしない
電源が濡れてしまうことは非常に危険です。電源はできれば水槽より上に、難しければ床より少し高い位置に固定し、コードはたわませるようにしましょう。景観も考慮すると、キャビネット内部の壁に固定することがオススメです。固定には結束バンドや、強力両面テープ等が便利です。
↓悪い例
↓いい例(水槽よりは低い位置ですが、床置きではなく、コードをたわませ、漏水リスクを減らしています)
水槽付近に家電や大事なものを置かない
筆者は書籍や衣類を床に直置きした状態で、床を水浸しにしてしまったことがあり、その時は被害も対処も大変苦労しました。PC等の電気製品や重要書類等がなかったことが不幸中の幸いでしたが、水槽がある部屋では事故を想定し、できる限り床に物を置かない、特に濡らしたくないものは置かないようにしておくことが無難です。
水槽付近にタオルを用意
床にこぼれた水を拭く時はもちろん、普段のメンテナンスでも何かと便利です。筆者は古くなった家庭用タオルを水槽用に流用しています。が、これとは別に緊急時用の1枚として水泳用のセームタオルも常備しています。詳しくは後述します。
床が水浸しになった場合の緊急措置手順
安全確保(電源を切る)
まずは付近の電気製品の電源を切りましょう。スイッチやコンセントを抜くことで電源を切ります。この時慌てて濡れた手でコンセント等を触らないよう注意しましょう。停電している場合や、被害の規模が大きい場合はブレーカーごと落としてしまいましょう。
原因を排除(水源を止める)
原因が水道の場合、速やかに蛇口を止めたり、元栓を閉めましょう。水槽が割れてしまっている場合は、割れ具合にもよりますが、まだ中に水が大量にある場合は水槽からバケツ等に水を移しましょう。この時余裕があれば生体もバケツ等に移してあげましょう。先に水を移し、水位を下げてから生体を確保するのが、手早く作業するコツです。
床を吹く
タオルやモップを使って、床の水を拭き取ります。できるだけ早く始めましょう。水が長時間床に残ると、床材や床下の被害が増えてしまいます。
経験がある方は分かると思いますが、タオルで拭いて絞っての繰り返しはかなり疲れますし、タオルの給水量が少なく時間がかかり焦ります。何度もこの緊急事態を対応した筆者がおすすめするタオルは水泳用でよく使われるセームタオルです。
スイマーの方や、使ったことがある方は分かるかと思いますが、吸水力と絞りやすさが通常のタオルと段違いです。体感ですが作業効率が4,5倍くらいになります。
床を乾かす
後述するリスクを避けるため、一通り水を拭き取った後は、床の隙間等含めてよく乾かすことが重要です。部屋を良く換気し、湿気を取り除きましょう。窓を開けて空気を入れ替えつつ、除湿器やサーキューレーター等を利用しましょう。筆者の場合は家中の扇風機を現場に集め、対処後も数時間回しています。
除菌
床が乾いたことを確認した後、できれば仕上げにアルコール除菌を行いましょう。床が飼育水で水浸しになった場合、多くの雑菌が床に付着しています。これらの雑菌を放置すると、カビの発生原因となり、異臭やアレルギー等の被害が出ることもあります。そのような事態を防ぐためにも、除菌しておいた方が安心です。
床の水浸しを放置するとどうなるか
特に木製のフローリングは水に弱く、水浸しを放置すると膨張や反りが生じる可能性があります。すぐに拭き、乾燥させることができればそこまで心配いらないので、速やかな対処を心がけましょう。その他、前述のカビ発生リスク、床下の構造物や絶縁材への影響、木材や鉄鋼などの材料が錆びたり腐敗するリスク、床に電気配線や電気機器がある場合、電気系統への影響が懸念されます。
また、二階以上、特にマンション等集合住宅の場合、最も懸念すべき点は、床からの漏水が階下の住戸や共有部分に影響を及ぼす可能性です。必要に応じて床下への漏水調査や、階下の住人への伺いを検討しましょう。もしも他者へ被害を与えてしまっていたら、損害賠償を支払わなくてはいけない場合があります。個人賠償責任保険に加入されている場合は保証対象となる場合もあるので、忘れずに保険会社へ確認しましょう。
まとめ
床が水浸しになった場合、速やかな行動と適切な対処が大切です。特に木製フローリングは水に弱いため、早急な措置が必要です。筆者も記事を書いていて、本当に注意しないといけないなと改めて感じました。損害賠償怖いですね。。もしも起こしてしまった場合の被害を最小限に抑えるために、できるだけ事前の対策と発生してしまった場合の対処を迅速に行えるよう心構えをしっかりしておきましょう。
それでは、よいアクアライフを!
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